[ニューヨーク 29日 ロイター] - ニューヨーク外為市場で、ドルが主要通貨に対して上昇し、対ユーロと対スイスフランで1年4カ月ぶりの高値を付けた。米連邦準備理事会(FRB)が追加利上げに動くか見極めようと一連の米経済指標が注目される中、米国債利回りが数年ぶりの高水準近辺で推移していることがドルの下支えになっている。
ドル/円はほぼ横ばいの157.30円近辺。片山さつき財務相は29日の閣議後会見で、今後の為替政策について「引き続き日米当局の間で緊密なコミュニケーションを維持し、秩序ある為替市場の維持に取り組む」と発言。市場では日米の協調介入の可能性を探る動きが出ている。
ユーロに対しては世界的なエネルギーショックのほか、欧州の政治リスクの高まりが重石になっており、ユーロ/ドル は一時1.1312ドルと、2025年5月以来の安値を付けた。終盤の取引では0.26%安の1.1341ドル。
この日は米10年債利回りが2007年6月以来の高水準を付け、5%を上回って推移。ドル相場を下支えした。コーペイのチーフ市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は「金利差の拡大が為替市場の主な動意になる中、ドルは主要通貨全般に対して上昇している」と指摘。マネーコープのトレーディング・ストラクチャード商品部門責任者、ユージン・エプスタイン氏は「現在は個々の経済指標を見極めている段階だ」とし、「雇用と物価の指標を精査し、FRB当局者が示唆しているタカ派姿勢が正当化されるか判断しようとしている」と述べた。
連邦準備理事会(FRB)当局者の間では、バー理事がFRBが目標とする2%のインフレ率に向けた進展が「軌道から外れた」とし、追加利上げの必要性を改めて訴えた。一方、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、FRBは9月の会合で利上げを決定したため、現在は性急に行動する必要はないとの考えを示し、今後発表される経済指標を見極めてから次の対応を決定することで経済がどのような状況にあるのかより明確に把握できると発言。10月27─28日の次回FOMCでの追加利上げ観測の後退につながった。
ドルは対スイスフランで0.17%高の0.834フラン。
主要6通貨に対するドル指数は0.2%高の101.40と、7月28日以来の水準を更新した。
ドル/円 NY終値 157.28/157.31
始値 157.20
高値 157.69
安値 156.99
ユーロ/ドル NY終値 1.1340/1.1344
始値 1.1348
高値 1.1358
安値 1.1313