Chandni Shah

[28日 ロイター] - 28日公表された米上院民主党議員主導の調査報告書によると、暗号資産(仮想通貨)大手テザーが発行するドル連動型ステーブルコイン「USDT」が、米国の制裁下にあるイランにとって「重要な金融上の生命線」となり、レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラなどへの資金提供にも利用されていることが分かった。

報告書は、米上院常設調査小委員会の民主党トップ、リチャード・ブルーメンソル議員を中心にまとめられ、イランとの関係を理由にイスラエルと米国が制裁対象に指定した846の暗号資産ウォレットを分析した。

その結果84%のウォレットでUSDTの取引が確認された。USDTはイラン政府が米国の制裁を回避して国境を越えて資金を移動させるほか、イラン中央銀行を通じた自国通貨の下支えなどにも利用されていたという。

ブルーメンソル氏は報告書について「テザーとその主力トークンが、いかにイランの影の銀行システムの中核となっているかを明らかにした」と指摘。米財務省と司法省に対し、テザーを調査するよう求めた。

USDTは米ドルに連動するステーブルコインとして時価総額が世界最大。テザーは、米政府への協力に取り組んでいると説明し、2026年にはイランに関連する約5億5000万ドル相当のUSDTの凍結を支援したと主張した。

また報告書の指摘に対してテザーのパオロ・アルドイノ最高経営責任者(CEO)は「テザーは、USDTが制裁対象者やテロ組織、犯罪ネットワークの逃避先ではないことを一貫して示してきた」と反論した。

米国が今年、イランに対する軍事作戦を開始した後、米財務省はイランへの制裁を強化している。先月には、暗号資産取引への対応を含む「オペレーション・エコノミック・アウトキャスト」を発動させた

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