ディズニーでなくとも良いものはたくさんある

こうした「ディズニーダルト(編集部注:ディズニーとアダルトを組み合わせた言葉。発音が似た単語で「間抜け」を意味するdoltにもかかっている)」たちは、何も悪いことではないと言うだろう。大人がたわいもないことを楽しんで何が悪いのか、そもそもディズニーのパークの料理を食べたことがあるのか、と。

『スター・ウォーズ』はいまやディズニーの傘下だと指摘したり、『トイ・ストーリー』は自分の人格形成に影響を与えた作品なのだと言ったりもするだろう。

だが、そんな理屈では納得できない。犬の格好をした人間を興奮しながらぽかんと眺めたいのなら、せめて節度をわきまえ、人目につかないところでやればいい。こういうものに興奮する人々のための特別なコミュニティも存在する。確か「ファーリー」と呼ばれていたと思うが、怖くてグーグル検索する気にはなれない。

ちょっとした気晴らしが欲しい? ならサーカスに行けばいい。その際は、必ず自分もピエロの格好をすることだ。あるいは、頼むから普通に大人向けのコメディでも見ればいい。それでは物足りないというのか?

それから、パークで提供される甘ったるい代物が絶品だなどと言わないでほしい。絶品の料理を食べたいなら、山積みのワッフルはゴミ箱に放り込み、スーツを着てイレブン・マディソン・パーク(編集部注:ニューヨークにある高級レストラン)へ向かえばいい。もっとも、ローンを組む必要があるかもしれないが。

後、ディズニー傘下となった『スター・ウォーズ』は子ども向けの映画だ。代わりに『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』を見ればいい。

それに、『トイ・ストーリー』に出てくるウッディやバズなんかより、かつてのローマ皇帝、マルクス・アウレリウスのほうが人生についてはるかに多くのことを教えてくれる。

落ちているだけなのに、バズのいう「華麗に空を飛んでいる」などと思ってはいけない。高いところから落ちるときはなおさらだ。身をもって学べるのは一度きり、という類いの人生訓だ。

奇想天外な物語や神話上の怪物、試練や苦難、逆境の克服、そして哲学的な知恵が織り込まれたものを求めているのなら、古典を手に取ればいい。ここで言う古典とは、『イリアス』や『ベーオウルフ』のような本物の古典であって、ディズニーの『ヘラクレス』ではない。あれはどう定義しても古典ではない。

国勢調査と玩具市場の動向が示す社会の変容
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