超加工食品を減らすことで、メンタルヘルスが大きく改善する可能性があることが、新たな研究で明らかになった。
カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の研究チームによると、超加工食品の摂取量を減らすことで、うつ症状が大幅に改善し、不安症状にも一定の改善がみられたという。研究結果は、医学誌「JAMA Psychiatry」に掲載された。
超加工食品とは、一般家庭では通常使わないような原材料を1種類以上含む食品を指す。化学的な保存料、水素添加油、乳化剤、果糖ブドウ糖液糖などの甘味料、人工着色料や人工香料などがその例だ。炭酸飲料をはじめ、ポテトチップス、クッキー、クラッカー、キャンディーなどのスナック、調理済み食品、加工肉、ジャーキー、ホットドッグなどが含まれる。
今回の研究には20人が参加した。普段から超加工食品を多く摂取しているうつ病患者が、より健康的な食事に切り替えた際の前後の症状を比較した研究は、これが初めてとみられる。
研究の上席著者で、UCSFの精神医学・神経学教授であるアンドリュー・クリスタル医師は、「これまでの研究でも、超加工食品の摂取量が多い人ほどうつ病の発症リスクが高いことは示されていたが、摂取量を減らすことでどのような効果があるかを解明した研究はなかった」と述べる。
クリスタルによれば、今回の研究は「超加工食品の摂取量を測定・削減する一連の手法が、将来の研究の基盤として実行可能かつ参加者に受け入れられるかを検証すること」を主眼に置いたものだった。そのため、参加者が少ない予備的な研究ではあるが、今後はより大規模な集団でも同じ結果が得られるかを確かめたいとしている。
マサチューセッツ総合病院で栄養・代謝精神医学部門を率いるウマ・ナイドゥ医師も、「この初期研究は、超加工食品を減らすことが安全で実行可能であり、気分の改善につながる可能性を示している。ただし、これはあくまで第一歩であり、今後さらに研究が進むことが期待される」と話す。