[ブエノスアイレス 24日 ロイター] - アルゼンチン国家統計局(INDEC)が24日発表した2026年上半期の貧困率は人口の32.3%に達し、25年下半期の28.2%から上昇した。アルゼンチン・カトリック大学(UCA)の推計によると、貧困率は26年末までに35%まで上昇する可能性がある。
これらは25年に貧困率を28%まで低下させたミレイ大統領の実績が後退していることを意味しており、1年超後の次期大統領選挙でミレイ大統領が再選できるかどうかの命運を左右することにもなりそうだ。
UCAのアルゼンチン社会負債観測所の所長アグスティン・サルビア氏は「過去4四半期は、四半期ごとに40万―45万人が貧困に陥った」と指摘する。
コンサルティング会社テネオの中南米担当マネージングディレクター、ニコラス・ワトソン氏は「貧困率の緩やかな上昇は、ミレイ政権下で見られた大幅な減少を帳消しにするものではない」としながらも、「改善の比較的容易な段階は終わったことを示唆している」と述べた。
長年にわたる高インフレに反発する低・中所得層の有権者の強力な支持を得て23年12月に就任したミレイ氏は、リバタリアン(自由至上主義者)を標榜。インフレ率を劇的に押し下げ、財政を安定させたものの、支援団体関係者らによると生活費で苦労している国民が増えている。
首都ブエノスアイレス近郊のコミュニティーホールで、アナ・バレットさんは物々交換会の運営を手伝っている。ここでは現金の代わりに物々交換をしており、過去の経済危機に見られた慣行を復活させている。
バレットさんは「貧困は劇的に深刻化している」と指摘。食用油や砂糖、小麦粉、パスタなどが最も需要が大きい品目であり、これらはしばしば古着や家庭用品と交換されていると話す。
最新の世論調査によると、調査対象となった低所得層の回答者の間でミレイ氏の支持率が急落した。このため前回大統領選で勝利の鍵となった支持基盤をつなぎ留められるのかどうかが疑問視されている。
昨年9月に実施されたアトラスインテルの世論調査によると、月収約650ドル以下の低所得層の不支持率は70%弱に上昇し、支持率は30%弱に下落した。前年はそれぞれ57%、37%だった。
全体ではミレイ氏の不支持率は58%、支持率が38.1%だった。