Chris Kirkham Marie Mannes
[24日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラの高度運転支援システム「FSD(フルセルフドライビング)」は、制限速度を頻繁に超過するとともに、禁止されている道路で自転車を追い越そうとした。ベルギーの交通安全擁護団体ヨハンナ・ビーイーが実施した試験結果で明らかになった。
ヨハンナ・ビーイーは7月に3日間にわたり約400キロの区間でFSDをテストした。その結果、FSDは時速20キロと30キロの制限速度区域で制限速度を超過するケースが頻発し、より高い制限速度を運転者に誤って表示していたことが判明した。
FSDは大半の運転タスクを実行できるが、運転者には細心の注意が求められる。オランダ道路交通局(RDW)は4月にFSDを承認し、ベルギーなどその他数カ国も追随した。欧州連合(EU)全域での採決が10月6日に行われる可能性がある。
スウェーデンを含む複数のEU加盟国が、FSDの速度制限超過について懸念を表明している一方、FSDを承認した国々は、交通法規の順守は運転者に責任があることに変わりはないとしている。
ベルギー北部フランダース政府の広報担当者はFSDについて「新たな情報や追加情報を継続的に処理する学習型システム」で、時間の経過とともに適応していくと説明。運転者が「100%の責任を負い続け、システムが誤りを犯したり、交通規則を正しく適用しなかったりした場合は」介入する準備をしておかなければならないと説明した。
欧州運輸安全評議会(ETSC)は以前より、FSDが欧州各地の異なる道路規則を順守できるかどうかについて懸念を表明していた。
ヨハンナ・ビーイーの報告書は、FSDの肯定的な側面に関しても言及しており「歩行者や自転車利用者に対して慎重かつ礼儀正しく振る舞い、多くの場合、先回りして進路を譲っていた」と指摘。その上で、ヨハンナ・ビーイーはこの報告書をフランダース政府およびRDWに送付し、承認の妥当性を再評価するよう要請したと述べた。