拡大する一斉摘発

ここ数カ月間の全国的な取り締まりは、カリフォルニア州ロサンゼルス、イリノイ州シカゴ、ミネソタ州ミネアポリスでの過去の作戦ほど大々的ではなかったものの、対象地域はより広範囲に及んだ。

トランプ氏は6月、自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」でICE職員に対し「史上最大規模の大量送還計画」の実現に全力を挙げるよう命じた。

現職および元職の当局者によると、ホワイトハウスはICEに対し、1日当たり3000人を逮捕する目標を達成するように圧力を強めている。

一方、国土安全保障省(DHS)はロイターへの声明で「逮捕に関するノルマは存在しない」と述べた。

トランプ政権は引き続き「最も悪質なケース」に対処するための摘発に焦点を当てていると主張している。ただDDPのデータによると、7月の逮捕者のうち犯罪歴のある人は4分の1未満にとどまった。この割合は24年12月には60%近くに達していた。

ICEは、空港では運輸保安局(TSA)から提供された情報に基づき、過去にビザ(査証)の滞在期限を過ぎた人物を標的にしている。その後に亡命申請したり、米国民と結婚して合法的な在留資格を得る道が開かれていたりしても例外ではない。ロイターが入手した政府の内部データによると、TSAからの情報提供を受けてICEに逮捕された人は、6月上旬までに1200人を超えている。

ドロレス・メンドーサさん(62)、ロベルト・アバロスさん(64)夫妻は先週、カリフォルニア州の家族を訪問後、アラバマ州バーミンガムの空港で拘束された。夫妻は15年に観光ビザで入国し、娘が乳がんで亡くなった後は米国にとどまり、米国籍の孫3人を養子として育ててきた。

夫婦はともに前科はなく、就労許可を取得している。2人の身元を保証できる立場にある一番上の孫のマービンさん(22)を通じて、米国での永住権申請の審査を受けている。

航空機の不足