ALTNVは、中国の15省で採集されたダニ約4万7500匹のうち、1.3%から検出された。最も多かったのはフタトゲチマダニで、実験の結果、この種のダニからマウスにウイルスが感染することが確認された。
フタトゲチマダニは単為生殖ができることでも知られる。
「メスは交尾をする必要さえない。自分をクローンして単独で数千個もの卵を産卵できる。これで個体数が爆発的に増える」(エバンズ)
フタトゲチマダニは既にアメリカの各地に拡散しているが、アメリカのダニからはまだALTNVは検出されていない。
「アメリカ人も安心はできない」とエバンズは言う。「まだアメリカのダニからこのウイルスは見つかっていないものの、それを媒介するマダニは既に我々の裏庭にすみついている」
保健当局は、虫除けの使用、森林や草地での長袖・長ズボンの着用、屋外活動後のダニの確認、ダニを見つけたらすぐに取り除くことなど、一般的な対策を促している。
「ダニに刺された後、あるいは屋外活動後に発熱、疲労感、消化器症状などの症状が表れたら、必ず医師に伝える必要がある。ダニに刺された可能性があることが分かれば、医師は検査を絞り込み、できるだけ早期に適切な治療ができる」。メリーランド州のアイシャ・ブライアント医師は本誌にそう語った。
【参考文献】
Zhang, X., et al. (2026). A Zoonotic Orthonairovirus from Febrile Patients in China. The New England Journal of Medicine. 10.1056/NEJMc2602496.
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