[オスロ 15日 ロイター] - ノルウェー警察は15日、2021年のミャンマー軍事クーデター後に、通信大手テレノールがミャンマーにおける人道に対する犯罪をほう助した疑いがあるとして、同社を捜査していると発表した。
ノルウェー国家犯罪捜査局および治安機関PSTは声明で、この問題に関連して捜査当局が15日にオスロにあるテレノール本社を家宅捜索したと述べた。捜査対象には制裁違反の疑いも含まれている。
警察は「テレノール・ミャンマーは軍事政権に対し顧客の過去の通信データを繰り返し提供していた。当時、軍事政権は民間人の一部に対して広範な人権侵害を行っていた」と説明した。
テレノールは捜査当局に全面的に協力しており、問題の解明に向けてできる限りの支援を行うと述べた。同社はクーデター後にミャンマー事業を売却し、2022年3月に同国から完全撤退した。
ミャンマー政府の報道担当者は、コメント要請に直ちには応じなかった。
今年初めにはスウェーデンの非営利団体が集団訴訟を起こし、テレノール・ミャンマーが軍事政権の政治的反対派と疑われる人物の通話記録や位置情報を提供し、その結果少なくとも著名な活動家1人の処刑につながったと主張している。
テレノールはロイターへの声明で「軍事クーデターはミャンマー国民にとって悲劇だった。当時われわれは、良い選択肢が一つもない極めて困難な状況に置かれていた」と強調。「軍当局の命令に従わなかった場合、従業員は投獄されたり、拷問を受けたり、死刑に処されたりする恐れがあった。われわれには実質的な選択肢はなく、従業員の命を危険にさらすことはできないと判断した」と説明した。
またテレノールは、現時点で起訴されたり、捜査対象となっている個人はいないと明らかにした。
オスロにあるミャンマー大使館は、電子メールによるコメント要請に直ちには応じなかった。
警察によると、テレノールによるミャンマー事業売却には「制裁対象の監視機器」の譲渡が含まれていた。また同社はこの取引について、ノルウェー外務省の許可を取得しなかった疑いでも捜査を受けている。