Cassell Bryan-Low

[パリ 15日 ロイター] - 米空軍のメインク長官が今週、米軍が宇宙空間に兵器を配備していると明らかにしたことについて、米政府当局者やアナリストは15日、中国とロシアによる軌道上での軍事活動を抑止することを目的とした「画期的な出来事」だと指摘した。

米宇宙軍のダグラス・シース司令官は同日、宇宙軍所属の兵士が「宇宙を利用した攻撃から米軍統合部隊を防衛できる軌道上兵器を運用している」と述べた。今後数年間で軌道上の防衛兵器を拡充するに当たり、「規律ある責任のある選択」を行うとした。

米空軍のメインク長官は14日、首都ワシントン近郊で開かれた会議で「米軍統合部隊を敵対勢力の攻撃から防衛できる兵器を軌道上に保有している」と述べた。ロシア、中国との宇宙を巡る緊張が高まる中、国防総省高官が米軍の宇宙配備兵器について認めた発言としてはこれまでで最も踏み込んだ内容となった。

シース、メインク両氏は発言後、記者団の質問に対し、言及した兵器の種類について明らかにしなかった。

この公表を受けて、中国外務省の郭嘉昆報道官はXに、中国政府は「宇宙空間の平和利用とその安全確保を支持し、宇宙空間でのいかなる軍拡競争や、宇宙を兵器化して戦場に変えるいかなる試みにも反対する」と投稿。ロシア外務省は、米国の公表は紛争が起きた場合に生じ得る結果を無視するもので、宇宙関連活動の長期的な安定を脅かすと表明した。

今回の米国の発言は、宇宙機技術の急速な進歩によって、紛争が宇宙にまで広がる事態への備えが公然と進められるようになった現状を浮き彫りにした。一方、ウクライナや中東での戦闘は、地上での現代戦を遂行する上で衛星がいかに欠かせない存在になっているかを示している。

米宇宙軍司令部の能力・資源統合局長を務めるリチャード・パーマー氏は15日、調査会社ノバスペースがパリで主催した宇宙防衛会議で講演し、「こうした宇宙統制能力を公に認めることは、抑止力が機能しなくなる事態を防ぐ上で、また、抑止が失敗した場合にこれらを効果的に運用できる態勢を整える上で極めて重要だ」と指摘した。

また、「欧州や世界各地の国々の共通利益を損なおうとしている主体が世界に存在する」とした上で、「重要なのは、米軍統合部隊だけでなく同盟国軍にとっても宇宙は不可欠だということだ。また、われわれの経済も宇宙に依存している。米国はこれらを守る用意がある」と語った。

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