Phil Stewart David Lawder
[31日 ロイター] - トランプ米大統領は30日、イランの石油輸出拠点であるカーグ島が木っ端みじんに吹き飛ばされる様子だとする人工知能(AI)生成動画を投稿した。イラン当局者は「ばかげている」と一蹴した。
トランプ氏は30日、交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に「カーグ島が木っ端みじんに!!! DJT大統領」と投稿したが、詳しい説明はなかった。
投稿から数時間が経過した時点で、カーグ島が攻撃を受けたことを示す証拠は確認されていない。ホワイトハウスと米国防総省はロイターのコメント要請に応じていない。
ロイターはAIによる画像加工を検出するソフトウエアを使い、激しい爆発を映した添付動画が合成された可能性が高いことを確認した。
イラン国営石油会社(NIOC)のハミド・ボバルド最高経営責任者(CEO)はイランのヌールニュースのウェブサイトで、「トランプの投稿はばかげている。カーグ島は平穏で、状況に問題はない」と述べた。石油関連の操業は停止しておらず、作業員はこれまでの損傷の修復や施設の近代化に取り組んでいると説明した。
<イラン報復>
イランメディアによると、米軍がカーグ島の東約660キロにあるララク島のロケット発射装置を攻撃したことへの報復として、イランはヨルダン国内の米軍基地2カ所を攻撃した。イラン軍は31日未明、アラブ首長国連邦(UAE)のアルミンハド空軍基地も攻撃したと発表した。
UAE国防省は、イランから飛来したドローンを領海上で迎撃したと発表した。撃墜したかどうかや標的が何であったかなど詳細は明らかにしていない。
UAE外務省はその後、イランのドローン攻撃について、「国家の主権や安全、安定に対する目に余る侵害を示す危険なエスカレーションだ」として強く非難した。UAEは対抗措置を取るあらゆる権利を留保しているとし、攻撃の即時停止を求めた。
イラン国営テレビは革命防衛隊の声明として、ホルムズ海峡南部で大型タンカーが機雷2発に接触して炎上し、完全に航行不能になったと伝えた。
革命防衛隊は同タンカーが違法に海峡を通過しようとしていたと説明したが、船名や乗組員については明らかにしなかった。海峡通航に関する同隊の規則に違反する他の船舶も同じ運命をたどると警告した。
<対イラン制裁を一段と強化>
ベセント米財務長官は30日、ロイターのインタビューに応じ、イランへの経済的圧力を強めるための新たな二次制裁を毎週発表する見通しだとし、当初は銀行に重点を置くと述べた。
「まず銀行を対象とし、イランの資金を保有して同国の体制を支援することは容認できないと銀行に伝えている」と説明した。20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を前に「今後、毎週さらに多くの措置が発表されることになる」と語った。