Kentaro Okasaka
[東京 31日 ロイター] - 経済産業省は31日、2027年度予算の概算要求や財政投融資の概要を発表した。来年後半に先端半導体の量産開始を目指すラピダス(東京都千代田区)への追加出資として、財投で1500億円を要求。既に計2500億円を出資済みで、実現すれば累計4000億円となる。
これまでは予算から出資してきたが、量産開始が見込まれ「より産業化に近づいており、リターンが見込まれる蓋然性が上がっていく」(経産省)として今回は財投からの出資とする。ラピダスが今後、金融機関からの融資を受けるのを前に、財務基盤の厚みを確保する狙いもある。
また、税制優遇措置も要望した。ラピダスの北海道・千歳の工場は、同社が独立行政法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの研究開発委託で構築し、現在はNEDOの所有となっている。政府は同工場をラピダス側に譲渡し、株式を受け取る「現物出資」を行う方針で、この際に発生するラピダスの不動産取得税などの減免を求めた。「(ラピダスは)あらゆる産業分野におけるAIトランスフォーメーションを実現するために不可欠な国策プロジェクト」だと位置付けた。
概算要求では、金額の上限を定めない「強く豊かな日本」投資枠として人工知能(AI)・半導体・ロボット分野に約1.4兆円、重要鉱物の確保には約6800億円を計上。AIロボットの量産化や現場への導入を早期に実現するとした。金額を示さない「事項要求」でもAIや先端技術、軍民両用(デュアルユース)などの技術・生産基盤強化といった経済安全保障関連の要求を多く盛り込んだ。
経産省全体の概算要求額は7兆7859億円で、高市早苗政権が編成した25年度補正と26年度当初の予算を合わせた5兆2702億円を上回った。