Padmanabhan Ananthan Christy Santhosh
[26日 ロイター] - 食品医薬品局(FDA)は、新興製薬会社レボリューション・メディシンズが開発していた膵臓(すいぞう)がん治療薬「ラソンク」を承認した。大規模な臨床試験で、従来の治療法と比べて生存期間が約2倍になる効果が出ており、致死率が高い難治がんである膵臓がんに苦しむ患者らに希望をもたらしている。患者は錠剤を1日当たり1回服用する。
服用が承認された対象は、以前に治療を受けたことがあるか、併用化学療法を受けられない転移性膵臓がんの患者。レボリューションによると、米国では30日分を3万9800ドルで販売されている。同社は支援策を用意すると説明した。
ランソクは、膵臓がん患者のがん細胞を増殖させる場合が多いタンパク質「RAS」の働きを阻害する。
レボリューションが今年4月に臨床試験結果を発表すると、需要が爆発的に高まった。これを受けてFDAはラソンクを優先審査の対象に選んで手続きを進めた。この優先審査は、通常なら10―12カ月を要する審査期間を、最短で1―2カ月に短縮することを目指している。
既にラソンクを服用している患者の一部は、化学療法による負担から解放された。米西部カリフォルニア州フラートン在住のバーバラ・アンデスさん(88)は化学療法を1年間受けた後、7月からラソンクの投与を受けるようになったため日常の活動を再開でき、吐き気や疲労もはるかに軽減されたと説明。「これで(膵臓がんに)苦しんでいるもっと多くの人々にとって、商業的な道が開かれる」とし、「まさに天の恵みだ」と訴えた。
RBCキャピタル・マーケッツのアナリストらは、ラソンクの承認などを踏まえて2026年第3・四半期の米国での膵臓がん関連売上高が2800万ドルとなり、第4・四半期には1億4800万ドルへ拡大するとの推計を発表した。将来的にはラソンクの世界での年間売上高が115億ドルに達するとの見通しを示した。
米国がん協会は26年に約6万7350人が膵臓がんと診断されると予想している。