[モスクワ/ワシントン 26日 ロイター] - ロシア大統領府のペスコフ報道官は26日、米中央情報局(CIA)のラトクリフ長官が25日にモスクワを訪問し、ロシア情報機関の当局者と会談したが、プーチン大統領とは面会しなかったと明らかにした。トランプ米大統領はラトクリフ氏がロシアを訪問したことを確認し、訪問は「半ば定例的なもの」だったと説明した。
ペスコフ氏は記者団に対し、プーチン大統領がラトクリフ氏とロシア側との会談結果について報告を受けたと説明した。協議内容の公表や詳しい説明は控え、「言えるのは、情報機関を通じた接触があったということだけだ。大統領との会談はなかった。プーチン大統領には当然、全ての情報が遅滞なく報告されている」と述べた。
こうした米高官の訪問が米ロ関係の改善につながり得るかとの質問に対しては、両国の情報機関による接触は前向きなことだと回答。「こうした接触は、2国間関係が最も困難な時期であっても続くことが多い。大統領もこの点に言及している。ただ、現在の深刻な危機から2国間関係を脱却させる上で、どの程度役立つかを判断するのは時期尚早だ」と述べた。
トランプ氏は26日、保守系政治評論家グレン・ベック氏のラジオ番組で、ラトクリフ氏がモスクワを訪問した具体的な理由には言及しなかったものの、「有益なものになる可能性がある」と指摘。ロシアとウクライナの戦争に言及した上で「何らかの成果が得られる可能性がある。われわれは戦争終結に向けて懸命に取り組んでいる」と語った。
ラトクリフ氏の訪問目的は、北大西洋条約機構(NATO)の結束を試すロシアの行動や、対イラン制裁を巡る協議だったのかとの質問に対しては、「どちらでもない」とした上で、「極めて定例的な訪問のようなものだった」と述べるにとどめた。
米CIA長官のモスクワ訪問が明らかになるのは、バーンズ前CIA長官が2021年11月にプーチン大統領と会談して以来。バーンズ氏の訪問から約3カ月後、プーチン氏はウクライナ全面侵攻に踏み切った。