Rajendra Jadhav
[ムンバイ 24日 ロイター] - インドのモンスーン期の雨量が長期平均を約15%下回り、2009年以来17年ぶりの低水準となる見込みであることが分かった。エルニーニョ現象が原因だという。インド気象局(IMD)の2人の情報筋が明らかにした。
国内総生産(GDP)が世界5位のインドにとってモンスーンは必要な雨の約7割を賄っており、少ない雨量は農作物の生産量を減少させ、食品価格の高騰を招くとともに、農家の所得を圧迫する恐れがある。
作物の成熟に重要な節目である9月に十分な雨が降らない場合、綿花や大豆、トウモロコシ、豆類などの夏作物の収穫量が減る可能性がある。また小麦やナタネなどの冬作物の生育に必要な土壌の水分も枯渇しかねない。
IMD幹部は「エルニーニョ現象がモンスーン期の雨量に与える影響を目の当たりにしている。9月には影響が深刻化し、雨量の不足幅が2桁に達する可能性がある」と説明した。
IMDは9月の公式予報を今月下旬に発表する見通しだ。
モンスーン期は通常、6月に始まって9月17日ごろには北西部から後退し始め、10月中旬までに全国で終わる。今年は6月1日にモンスーン期が始まってからの雨量が平年を13%下回る。6月の雨量は35.4%下回り、7月には1%上回ったものの、8月に入ってからは15%下回っている。
IMDの別の情報筋は、今年のモンスーン期は例年より数日早いタイミングで、インド北西部から後退し始める可能性があると明かした。
この情報筋は、エルニーニョ現象が勢力を強めており、9月にはさらに激化してインド全土の雨量を抑える公算が大きいと指摘した。
赤道太平洋の中央部および東部で海面水温が異常に高くなる気候現象のエルニーニョ現象は、気象パターンを世界的に乱し、東南アジアの一部などに乾燥した気候をもたらすとみられる。
インドではエルニーニョ現象が発生した年の大半で雨量が平均を下回っており、時によっては深刻な干ばつを引き起こし、作物を壊滅させ、当局が一部の穀物の輸出を制限せざるを得なくなる事態も生じてきた。