[シンガポール 23日 ロイター] - シンガポールのローレンス・ウォン首相は23日の演説で、同国を経由する商品を巡って企業が関税を回避したり、強制労働によって製造された商品を輸入したりする動きを調査すると明らかにした。ウォン氏は「シンガポールを違法な貿易慣行の経路として利用されることを許さない」と訴えた。

トランプ米政権は先週、主に中国から輸出されたモノが米国の輸入関税を回避するために第三国を経由して輸送され、年間190億―260億ドル程度の関税収入の逸失になっていると発表した。

ウォン氏は、中国製品が東南アジアを経由して輸送されていることに対する米国の懸念や、米国がシンガポールからの輸入品に課している12.5%の関税について真剣に受け止めていると表明した。トランプ政権はシンガポールからの輸入品に課した関税は、強制労働で生産された商品の輸入を禁止する法律がないことを根拠にしている。

ただ、ウォン氏は「世界中から集まったモノがシンガポールを経由している。わが国を通るすべての製品の背後にあるサプライチェーン(供給網)全体を追跡し、検証することは不可能だ」とも言及。今後も米国と対話し、自国の立場を説明していくと説明した。

また、米中間の競争が激化しているものの「世界は米国と中国だけで形作られているわけではない」とし、「欧州は引き続き主要勢力であり、インドは急速に台頭している。多くの中堅国も、自国の利益をより積極的に主張している」と指摘した。

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