<炭酸水メーカーの雄・ソーダストリームが、定着して久しい「飲むお酢」カテゴリーに新商品を送り出す理由とは。管理栄養士の伊達友美氏と、同社マーケティングディレクターの平野幸恵氏の対談から、商品開発の裏に秘められた情熱と「体にいいもの」を追い求める企業の真意に迫る>
健康のために飲むお酢、その裏に潜む盲点とは。
平野 近年、若い世代からシニア層まで「飲むお酢」がひとつの健康習慣として定着しています。
伊達 疲労がたまっている時や夏バテ防止に酸っぱいものを欲するのは人間の自然な反応ですし、お酢そのものの持つ血流促進や代謝サポートの力は素晴らしいものです。デパ地下にお酢のスタンドができるなど、健康の選択肢として広まること自体は良い傾向と思います。
平野 健康習慣の入口としては、非常に取り組みやすいですよね。
伊達 問題は、「一緒に含まれている原材料」なんです。市販されている多くの飲むお酢には、一般的な清涼飲料水やジュースに使われている甘味料とほぼ同じものが大量に入っています。
平野 「体のために飲んでいるはずなのに、こんなに糖質が入っているのはおかしくない?」と私も思います。
伊達 美容やアンチエイジングの視点から見ても、急激な血糖値の上昇は絶対に避けるべき要素です。人が老化する主な原因には「炎症」「酸化」「糖化」の3つがありますが、特に近年注目されているのが「糖化」です。糖化は血糖値の急激な乱高下によって起きます。お酢としての効果があっても、同時に糖分を大量に摂ってしまってはプラスマイナスゼロどころか、マイナスになりかねません。
平野 消費者調査やイベントなどでユーザーのお話を聞くと、「飲むお酢を毎日頑張って飲んでいる」「お水より炭酸水で割ると飲みやすいから続けている」というお声を本当にたくさんいただきます。健康のために “頑張って” 続けている方が、その裏にあるデメリットを知らないまま消費している現状に、強い危機感を抱きました。
伊達 特に「異性化糖」、いわゆる果糖ブドウ糖液糖には注意が必要です。これは普通の砂糖に比べて糖化を進めやすいと言われています。米国などでは健康意識の高いブランドなら「異性化糖不使用」がセオリーですが、日本の飲むお酢市場ではコスト削減や加工のしやすさから、異性化糖を使うケースが非常に多いです。
平野 冷たい飲料だと普通の砂糖では甘みを感じにくいため、温度変化に影響されない異性化糖が多用されがちですよね。
伊達 安価でしっかりと甘みを出せるビジネス上のメリットはあるのですが、体の中での反応は全く異なります。「お酢を摂っているから無敵」と思いきや、知らず知らずのうちに体を老化させてしまっている人が多いのは本当に勿体ないことです。
平野 そうした市場の矛盾や課題感をきっかけに、ソーダストリームが企画したのが「くだものビネガー」です。私たちが届けたいのは、単なる清涼飲料水ではなく、「嘘のない誠実な選択肢」でした。
伊達 とはいえ、妥協のない原材料で商品を作るのはコスト面でかなりの苦労があったのではないですか?
平野 仰る通りです。まず徹底したのは、人工甘味料を排除すること。しかし、甘みと美味しさのバランスを取る段階で大きな壁にぶつかりました。
妥協のない原材料へ、たどり着いたタウマチン
伊達 カロリーや糖質を抑えるためにステビアなどの天然甘味料が使われることが多いですが、独特の苦味や後味が残り、美味しさとの両立が難しくなりますよね。
平野 そこでオーストラリアのサプライヤーから提案されたのが「タウマチン」という天然甘味料でした。
伊達 一般的な甘味料は「糖質」や「糖アルコール」に分類されますが、タウマチンは植物由来の「タンパク質」。糖質ではないため、血糖値を急激に上昇させることがありません。舌の甘味受容体に作用して甘みを感じさせる仕組みなので、従来の甘味料の常識を覆す素材と言えます。
平野 試飲いただいたお客様からは「市販のどの飲むお酢よりも美味しい」「後味がすっきりしていて毎日飲める」という評価をいただき確かな手ごたえを感じました。
伊達 うま味を感じるのもポイントですね。タウマチンはタンパク質(アミノ酸)なので、単に甘いだけでなくコクやうま味成分としての働きも果たしてくれます。美味しさと健康効果が見事に一致した素晴らしい選択だと思います。また、100ミリリットルあたり「10キロカロリー前後」という数値も印象的です。
伊達 お酢を好む女性の多くは冷え性に悩んでいますが、ゼロカロリーの飲料ばかり摂っていると体内で熱を作ることができず、かえって体を冷やしてしまいます。「10キロカロリー前後」という適度な熱量があるからこそ、体が正常にエネルギーとして代謝し、温まることができます。さらにお酢の血流促進効果が合わさることで、手足の末端まで巡りが良くなる。カロリーを「ゼロにしなかったこと」はこの商品の強みですよ。
平野 「くだものビネガー」は、「りんご」「ざくろ」「れもん」の3種類。基材にはクセがなく果汁の風味を引き立てるホワイトビネガー(白酢)を採用しました。
伊達 ベースに白酢を選んだのは大正解ですね。酢自体に強い主張があると、フレーバーの邪魔をしてしまいますから。れもんやりんごは朝の目覚ましやリフレッシュにぴったりですが、特に私が注目するのはざくろ。女性ホルモンの受容体を刺激するような微量成分が含まれており、PMS(月経前症候群)や生理不順、更年期障害に悩む女性にぜひおすすめしたいです。
平野 商品モニターを担当した弊社の女性社員からも「ざくろが一番好き」「日によって飲みたくなる味が変わる」という声が多く聞かれました。
伊達 飲み方のタイミングとしては、ぜひ「食前」や「小腹が空いた時」にも試していただきたいですね。炭酸の刺激で胃酸の分泌を整えつつ、お酢の力で食後の血糖値上昇を和らげることができます。
伊達 世の中には魅力的なキャッチコピーで飾られていても、中身が伴っていない商品が溢れています。その中で、ソーダストリームの「気合いと覚悟」が詰まったこの商品は、「本物」を求める方にとって間違いなく救世主になるはずです。
曖昧すぎる目標、敵国の軽視、自国軍事力への過信……長期化・泥沼化したベトナム戦争との共通点