John Geddie

[東京 17日 ロイター] - ドローン(無人機)を手掛けるドイツの防衛新興企業ヘルシングが、楽天グループと組んで陸上自衛隊への供給を目指していることが分かった。楽天Gが明らかにした。

防衛力強化を進める日本は、中国の軍事力増強を念頭にドローン戦力の整備を急いでいる。楽天Gによると、陸自はヘルシングの攻撃型ドローン「HX─2」の試験を9月末まで実施する。そのうえで導入の可否を検討する。

ヘルシングの広報担当者はロイターの取材に対し、日本の当局とHX─2について「初期的な合意」に達したと明らかにした。詳細には触れなかったが、社名を明かさない形で「日本国内のパートナー企業」が関与していると説明した。

陸上幕僚監部広報室は、事実関係を確認中として現時点でのコメントを控えた。

楽天Gは向井秀明社長室長の名前でロイターの取材に回答し、「日本の防衛力強化には、防衛産業へのスタートアップの参入拡大が重要だ」と指摘。「スタートアップは複雑な調達制度や政府機関との連携の難しさ、長期にわたる調達サイクルなどの構造的課題に直面している」としたうえで、「当社は自社の知見とネットワークを活用し、スタートアップや先端技術と政府機関のニーズをつなぐことで、日本の防衛産業の革新と発展に貢献したい」と述べた。

ヘルシングと楽天の提携は、日本経済新聞が17日に先に報じた。

ヘルシングは自律型攻撃ドローンや水中監視システムを手掛ける。2021年の創業当初は戦場データの分析を支援するAIソフトウエアを開発していたが、その後は軍用機向け技術などへ事業領域を拡大した。欧州各国の政府や防衛企業と契約を結んでいるほか、ドイツ政府の支援を受けてウクライナ向けドローンも供給している。

日本は防衛装備品の輸出規制緩和を進めており、海外の防衛企業は日本を販売先としてだけでなく、生産・輸出拠点としても注目している。ロイターは6月、米上場のウクライナ系ドローンソフトウエア企業スウォーマーが、楽天Gの支援を受けて自衛隊向けのデモンストレーションを実施したと報じた。

(John Geddie 編集:久保信博)

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