Rashika Singh
[14日 ロイター] - 米プライベートエクイティ(PE)大手シルバー・レイクによる人事・財務管理ソフトのワークデイ買収協議についてアナリストや投資家は14日、人工知能(AI)による業界混乱への懸念が広がる中でも、PE側がソフトウエア産業の成長性に引き続き自信を持っているとの見方を示した。その上で、低迷していたソフトウエア株の評価を押し上げる可能性があると指摘した。
ロイターが13日、シルバー・レイクとワークデイが協議を進めていると独自の情報に基づいて報じたことを受け、ワークデイ株は同日に約18%急騰し、時価総額は510億ドル超に拡大した。
ソフトウエア業界では今年、プログラムコードの生成やアプリケーション開発が可能なAIツールの普及により、従来型ソフトウエアサービスの需要が低下するとの懸念が拡大。それが株価の重荷となってきた。
ザックス・インベストメント・リサーチの顧客ポートフォリオマネジャー、ブライアン・マルベリー氏は「シルバー・レイクが最終的にワークデイを大幅なプレミアムを付けて非公開化すれば、AIを理由に伝統的な企業向けソフトウエアを過度に悲観視しているとの見方を裏付けるこれまでで最も強力な証拠の一つになる」と述べた。
また、サービスナウなどの堅調な決算は、人事や顧客管理、財務といった中核業務に深く組み込まれたソフトウエア企業の競争力の持続性を示している。それらの分野ではシステムの移行に多大なコストと混乱が伴うためだ。
こうした状況を背景に、S&P500ソフトウエア・アンド・サービス指数 は四半期ベースで約25%上昇している。
欧州市場では14日、SAPがソフトウエア株高を主導。前日の米市場でもセールスフォース、アドビ、サービスナウが1.9―4.5%上昇した。
モルガン・スタンレーのアナリストチームは、シルバー・レイクによるワークデイの買収が実現すれば、ワークデイが「強固な競争優位性を持ち、バックオフィス業務の自動化において大きな成長機会を有している」との見方に同意。
さらに、「今回の報道は、特に金融スポンサーによるソフトウエア投資への自信回復を促し、追加的な買収提案を誘発する可能性がある。空売り勢の買い戻しや、市場がこれら企業の将来的な価値に対して株価が割安になっていることを認識することで、ソフトウエア株全体に上昇圧力がかかってもおかしくない」と指摘した。