Humeyra Pamuk
[ガーデンシティ(米ニューヨーク州)/ワシントン 14日 ロイター] - トランプ米大統領は14日、ニューヨーク州ガーデンシティで行った演説で、「イランを打ち負かした後、近いうちにホルムズ海峡を米国の領土と宣言する」と述べ、原油輸送の要衝である同海峡を巡る強硬な姿勢を一段と強めた。
ただ、この発言がどの程度本気のものなのか、または米政府の新たな政策方針を示したものなのかは現時点では明らかになっていない。
世界の原油と液化天然ガス(LNG)輸送量の約20%はホルムズ海峡を通過しており、米国とイランの対立を背景にした長期的な輸送障害への懸念から原油価格は上昇。米国ではガソリン価格が1ガロン=4ドル前後まで上昇している。
トランプ氏はガーデンシティでの演説で、ガソリン価格の上昇に不満を持つ米国民に対し「ガソリン代をほんの少し余計に支払わなければならなくなったとしても、それは『極めて邪悪な国』が核兵器を保有できないようにするための代償だと認識すべきだ」とし、「われわれが行っていることは米国だけでなく世界に対する大きな貢献だ。われわれは極めて良い仕事をしている」と語り、イラン攻撃について謝罪するつもりはないと強調した。
トランプ氏は演説に先立ち、FOXニュースに対し、米国はイランに対して経済的に厳しい打撃を与えると表明していた。
米国では11月に行われる中間選挙に向け民主党がイランとの戦争による経済的影響を争点にしようとしている。トランプ氏のこうした発言で、エネルギー価格引き下げを公約に掲げてきた同氏にとって、燃料価格の上昇が政治的リスクになりつつあることが浮き彫りになった。
ホルムズ海峡巡っては米国とイランの双方が「支配」を主張している。ベセント財務長官は13日、イランについて「一国に対する経済的孤立の歴史上、かつてない措置を講じる予定だ」と明らかにし、「世界がこれまで見たことのないような経済的孤立と、イラン港湾への出入りを一切封じるホルムズ海峡での封鎖継続を組み合わせたものになる」と述べていた。