Roshan Thomas
[10日 ロイター] - オーストラリアの大手ワインメーカー、トレジャリー・ワイン・エステーツは10日、ブドウ畑の休閑、ブランドの減損、在庫の評価減を通じて米国事業を再編すると発表した。これに伴い、税引き後で5億5840万豪ドル(3億9440万米ドル)の費用を計上する。
高級ワイン「ペンフォールズ」を傘下に持つ同社の株価は一時7.9%高の5.86豪ドルと、2025年12月初旬以来の高値を付けた。投資家が今回の措置を支持したことに加え、同社が6月30日までの12カ月間の利益が従来予想を上回るとの見通しを示したことが背景。
米国事業に関する決定は、需要低迷でサプライチェーンの余剰能力と在庫水準が高まったことを受け、6月に開始した米州事業の戦略見直しに基づくもの。
再編の一環として、トレジャリー・ワインは26年以降、北部沿岸地域のビンテージワインの生産規模を縮小するとした。ブドウ園を休閑にしてブドウの受け入れ量を減らすことなどが含まれ、米国内のネットワーク全体で資産評価損が発生する見通し。
同社によると、今回の費用は26会計年度上期に計上した減損に上乗せされる。
グローバルX ETFsのシニアプロダクト・投資ストラテジスト、マーク・ジョカム氏は「投資家は長年の課題に対する断固たる対応を評価しているようだ。戦略見直しにより資産売却や米事業の広範な再構築に向けた柔軟性が維持され、長期的な株価再評価の論拠を支える」と指摘した。
今回の費用計上にもかかわらず、トレジャリー・ワインは6月30日終了の26年度の未監査EBITS(利払い・税引き・生物資産評価損益・重要項目控除前利益)が4億9230万豪ドルと、従来予想の4億8000万─4億9000万豪ドルを上回る見通しだと明らかにした。
同社は、27年度のEBITSが少なくとも26年度と同水準になるとの見通しも改めて示した。