Rene Wagner

[ベルリン 9日 ロイター] - ドイツの対中貿易赤字が2026年上半期に拡大したことが、政府系機関ドイツ貿易・投資振興機関(GTAI)が9日公表した暫定データで明らかになった。中国は引き続きドイツ最大の貿易相手国となっている。

26年上半期のドイツの対中輸出額は前年同期比12%超減の370億ユーロ弱。中国企業が欧州からの輸入への依存を減らしていることを背景に、中国はドイツ製品の輸出先として9位に後退した。中国は21年時点ではドイツにとって第2位の輸出市場で、同年の対中輸出額は新型コロナウイルス禍の影響下でも1040億ユーロに達していた。

対照的に中国からドイツへの輸出は増加している。そのため25年上半期のドイツの対中貿易赤字は400億ユーロだったが、26年上半期には約550億ユーロへ拡大した。

26年上半期の中国からの輸入額は前年同期比8.9%増の918億ユーロ。ドイツ・中国間の貿易総額は1280億ユーロ超と、ドイツ・米国間の総額を約30億ユーロ上回った。

GTAIの東アジア担当専門家コリンネ・アーベレ氏は、対中輸出減少の要因について「中国国内経済の低迷と、国内バリューチェーン重視の動きの強まりだ」と指摘。ドイツ企業が中国国内での生産を拡大していることに加え、中国の不動産不況や財政難にある地方政府が投資を抑制していることも輸出低迷の背景にあると説明した。

今回のデータに基づくと、26年にオーストリアやスイスといった中国より規模の小さい経済圏の方が、ドイツ製品を多く購入している。

コメルツ銀行のエコノミスト、フィンセント・シュターマー氏は、中国のドイツ依存度低下について、西側諸国への依存から脱却し、技術面でのキャッチアップが進んでいることを示しているとの見方を示した。

それでもトランプ米大統領の復帰後に打ち出された保護主義的な関税政策の影響で、ドイツの対米輸出が減少したことを受け、25年には中国が米国を抜いてドイツ最大の貿易相手国として浮上した。

米国は依然としてドイツにとって最大の単一輸出市場だが、26年上半期の対米輸出額は740億ユーロ強と約6%減少。米国からの輸入額は7.1%増の約510億ユーロだった。

輸出先ではフランスとオランダが米国に続いた。ドイツの輸出総額は世界経済の成長に支えられて受注が堅調に推移したことから8170億ユーロで、前年同期比3.7%増えた。

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