Jaspreet Kalra

[ムンバイ 5日 ロイター] - インド準備銀行(中央銀行)は5日、主要政策金利のレポ金利を5.25%に据え置いた。原油高がインフレ圧力を高めているかどうかを見極めるため、今後のデータを待つ姿勢を示した。

今回の据え置き決定により、インドはエネルギー価格上昇によるインフレ波及や戦争に伴う通貨変動に対応して金融引き締めに動くアジア域内の中銀が増える中で、一線を画す形となった。インド中銀は前回会合で、資本流入を促進しルピーを下支えする一連の措置を発表していた。

外部委員3人を含む6人で構成される金融政策委員会は、全会一致で金利据え置きを決定。政策スタンスも「中立」に据え置いた。ロイターがまとめたエコノミスト調査では、72人のうち68人が据え置きを予想していた。

中銀のマルホトラ総裁は、消費者物価の伸びは中銀目標を上回っているものの、これは主に燃料価格の上昇によるもので、より広範な物価圧力は抑制されていると述べた。インフレ動向がより明確になるまで行動を急がない姿勢を示し、目標達成に向けた中銀の「揺るぎない」コミットメントを改めて表明した。

金利据え置きの発表後、ルピーは0.1%以上下落した。主要株価指数であるNSE指数(ナショナル証券取引所に上場する50銘柄で構成)は0.1%高、SENSEX指数(BSE=ボンベイ証券取引所=に上場する30銘柄で構成)は0.5%高で推移した。

コタック・マヒンドラ銀行のチーフエコノミスト、ウパサナ・バルドワジ氏は、中銀のメッセージはバランスを取りつつ、リスクを強調しているため、今後の政策決定はデータ次第になると述べた。

同氏は、現在から3月末までに政策金利が累計で50ベーシスポイント引き上げられる余地があると引き続き見ている。

<インフレ・成長率見通し>

インド中銀は今回、今年度の平均インフレ率見通しを、6月時点の5.1%から5.0%に引き下げた。食品・燃料を除くコアインフレ率の見通しは、従来の4.7%から4.3%に下方修正した。

6月の小売物価指数の伸びは、1年5カ月ぶりに中銀の中期目標である4%を上回った。ただ、今年度は許容レンジである2─6%の範囲内にとどまる見通しで、政策当局にとっては金利面での余地が残っている。

中銀はまた、今年度の国内総生産(GDP)成長率見通しを、6月時点の6.6%から6.7%へと小幅に引き上げた。様々なデータが入り混じる中でも、経済の回復力に対する自信を反映した。

マルホトラ氏は、国内需要は底堅さを維持しているものの、モンスーン期の雨不足や貿易・地政学を巡る不確実性が成長リスクとして浮上する可能性があると指摘した。

<国際収支黒字>

マルホトラ氏は、インドの国際収支は今年「健全な黒字」を計上する見込みだと述べ、6月に発表された資本流入促進策が海外からの資金流入を後押ししたと指摘した。

中銀は6月、国有企業や銀行による海外での資金調達を促すため、為替ヘッジの​優遇措置やスワップ制度など一連の外国​為替関連策を発表。銀行が受け入れる外⁠貨建て非居住者預金も対象となった。

これらの取り組みにより、これまでに410億ドル以上の資金が流入している。

こうした流入に加え、原油価格の下落や中央銀行によるドル売りが、ルピーに対する市場のセンチメントを安定させるのに貢献した。ルピーは6月以降、約1%回復したが、年初来でなお5.4%下落している。

マルホトラ氏は「われわれは、為替レートが市場原理によって決定されるという方針を継続するとともに、過度な変動や投機的行動を抑制し、無秩序な動きを防ぐことで、為替レートがファンダメンタルズと乖離したり、経済活動を阻害したりしないように努める」と述べた。

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