Marc Jones

[ロンドン 21日 ロイター] - 格付け会社フィッチ・レーティングスは21日、先進国の政府債務残高が2026年末までに過去最高の75兆8000億ドルに達するとの見通しを発表した。これは総国内総生産(GDP)比で104%に相当し、20年前にGDP比で68%の26兆ドルから大幅に増加する。

26年だけで4兆2000億ドル増加する見通しで、持続的な財政赤字と地政学的緊張、支出の高まりに各国が苦慮していることが改めて浮き彫りになった。

フィッチは、このうち主要先進国10カ国で計69兆ドルを占めると予想し、これはGDP比で114.5%に相当する。主要国で26年の財政赤字が最大となるのは米国で、GDP比7.8%の2兆5000億ドル程度に達すると予測。フランスの財政赤字はGDP比で5%、英国が4.8%、ドイツが3.7%、日本が3.1%にそれぞれなる見通しだ。

各国政府は防衛や高齢化、気候変動への適応、金利負担の増加に関連した構造的な支出増大圧力に直面する。フィッチは欧州の防衛支出が25―29年にGDP比で平均0.6%増えると推計している。

国債利回りの上昇によるリスクも高まっている。主要国の長期金利に相当する10年物国債利回りは、米国とイスラエルのイラン攻撃前水準を約51ベーシスポイント(bp)上回る。

米国の政府債務残高の対GDP比は30年までに131.5%となり、26年の約120%から上昇する見通し。日本の政府債務残高のGDP比は30年までにわずかに低下するが、主要国で最高水準の192%近くにとどまる見込みだ。

フィッチは、人工知能(AI)が特に米国の経済成長を促進し、政府債務残高を持続可能な水準に抑えられる可能性があると指摘した。一方、失業率悪化や社会支出の増加、税収の減少につながる恐れもある。

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