Tim Hepher David Shepardson
[ファンボロー(イングランド) 21日 ロイター] - 米航空機大手ボーイングは、欧州連合(EU)による欧州エアバス向け30億ユーロ(34億3000万ドル)の融資パッケージを巡り、EUに透明性確保を求めるよう米政府に要請した。航空機補助金を巡る関税休戦を延長したばかりの米欧間で貿易摩擦が再燃する可能性がある。
米国とEUは2021年、航空機補助金を巡る17年に及ぶ貿易紛争で、報復関税を5年間停止することで合意した。この休戦は今月6日に期限切れを迎える予定だったが、無期限に延長された。
ロイターが確認したグリア米通商代表部(USTR)代表宛ての書簡で、ボーイングは、EUの融資機関である欧州投資銀行(EIB)が6月29日に発表したエアバスに対する過去最大規模の企業向け融資に驚いたと表明。
USTRに対し、EUに「融資条件の完全な開示」を要求するとともに、「開かれた透明性のあるプロセス」を求めた21年休戦合意との整合性を説明するよう求めるべきだと訴えた。
グリア氏はCNBCに対し、USTRはこの融資を「非常に注意深く」精査しており、EUの担当者に問題提起したと語った。
「企業が市場ベースのシステムの下で事業を行う必要がなく、ボーイングが不公正な融資を受けるエアバスと競争しなければならないような状況は受け入れられない」と述べた。
EIBは、毎年数千社に融資を行っているとし、エアバスに異例の支援は提供していないと説明。「金利を伴う通常の融資であり、EIBの全体的な融資活動の一環だ」と述べた。
エアバスのトーマス・テプファー最高財務責任者(CFO)は記者団に対し、融資は「完全に市場水準で」行われたと語った。
ボーイングはコメントを控えた。USTRと欧州委員会はコメント要請に対し直ちには回答しなかった。