直接的な影響だけに限られない複雑さ

「実際に問題なのは、軍による廃棄物の野焼きや有害廃棄物の投棄のように回避可能なものだ。グリーンランドで環境を汚染している米軍の放射性廃棄物もその一例だ」とルービンは言う。「戦争を止めることはできないが、戦争終結後に汚染物質の除去に協力することはできる」

ウィアーに言わせれば、それはあくまでも政治的意思の問題だ。「法的な前例はある。例えば91年の湾岸戦争後の(国連の)補償委員会がそうだ。だが、ウクライナにおける戦争被害の責任をロシアに取らせ、ロシアの凍結資産を活用しようという動きは政治的問題だ」

当面、人々の関心を集めるのは戦争が環境に与える直接的な影響に限られるだろう。「人的被害にまず目が行くのが人間というものだ。だが環境は一つの複雑なシステムだ。短期的に見るならばイラクが91年にクウェートの油田を破壊したことの結果は明白で、それが大規模な石油の流出につながったことが分かるだろう」とクロフォードは言う。

「そこから広がる影響の複雑さたるや、想像するのはずっと難しい」
 

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