戦争による環境破壊は過大評価されているとの指摘も
国連のオレヤナは昨年、国連総会に対する軍事活動と有害物質に関する報告書の中で複数の勧告を行った。なかでも「非常に重要なもの」として3つの項目を挙げている。
1つ目は、軍による有害物質の放出の被害者の人権を守るため、国際レベルと各国内のそれぞれで、法的な枠組みや報告責任の枠組みを強化すべきだという提言だ。2つ目は、戦争が残した有害物質に対処するための新たな条約策定の可能性を検討すべき、というもの。この条約は関係各国の責任や、データの共有や有害物質の除去、被害者支援のメカニズムについて定めるものとする。
そして3つ目は、人権という見地から、エコサイド(生態系破壊)の罪を国際刑事裁判所(ICC)で訴追することを支持すべきだという提言だ。
一方で、戦争による環境破壊は過大評価されていると考える専門家もいる。「近代戦は確かに環境に害を与えることもあるが、環境活動家たちが指摘するほどの規模ではないし、永続的に続くわけでもない」と語るのは、米国防総省出身で、シンクタンクの中東フォーラムで政策分析の責任者を務めるマイケル・ルービンだ。
「(フランス北東部の)ベルダンなど第1次大戦で戦場となった場所には今も戦争の傷痕が残っている。だが自然の回復力は、多くの環境活動家が思うよりはるかに強い」
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