[15日 ロイター] - 米金融大手ゴールドマン・サックスは14日付のリポートで、米国とイランの攻撃の応酬によってペルシャ湾からの原油輸出が再び混乱し、短期的には価格の上昇圧力が続く可能性があると指摘した。また、今後の輸出量の回復見通しはなお不透明であり、地政学的緊張が緩和された後でも、回復のペースは遅くなる可能性があるとした。
• ゴールドマンの試算では、6月の米イラン間の戦争終結に向けた覚書(MOU)締結後、ペルシャ湾岸諸国の原油輸出量が2月末の戦闘開始前の水準の80%以上まで回復した。だが、ホルムズ海峡で再びタンカーが襲撃されたことを受けて、この1週間で輸出量は当初の50%を下回り、日量約1100万バレルまで落ち込んだ。
• トランプ米大統領がイランの全港湾に対する海上封鎖を再開し、イランが中東の米国施設に対して報復攻撃を行ったことを受け、15日の原油価格は3営業日連続で上昇した。
• 15日0421GMT(日本時間午後1時21分)時点で、北海ブレント先物は0.9%高の1バレル=85.52ドル、米WTI先物は0.6%高の79.86ドル。両指標とも14日に1カ月ぶりの高値を記録した。
• ゴールドマンは、ブレント原油が2026年第4・四半期に80ドル、27年に75ドルになると予測しつつも、上下両方向に振れるリスクがあるとした。
• また、湾岸諸国の原油輸出の回復が停滞し続ける場合、ブレント原油は26年第4・四半期に110ドルを超える可能性があると予想。
• 一方で、地域の緊張が緩和され、生産が予想以上に早く回復すれば、年末までに60ドル台まで下落する可能性もあるとした。
• ゴールドマンは、タンカーやエネルギーインフラに対するさらなる攻撃のリスクがあるため、ペルシャ湾岸諸国の輸出の回復は不均一になる可能性が高いとし、米国によるイランの港湾再封鎖で、イランの輸出は日量150万─200万バレル減少すると見込んだ。