[北京 15日 ロイター] - 6月の中国新築住宅価格は前月比0.1%下落したものの、そのペースはやや鈍化した。国家統計局が15日発表したデータを基にロイターが算出した。ただ、今回の小幅改善が幅広い回復につながる可能性は低いとみられている。

5月は0.2%下落していた。6月は前年同月比では3.3%下落。5月は3.5%下落していた。

中国の住宅市場の低迷は5年目に入り、家計消費を抑制するとともに、堅調な製造業と低調な内需との間で経済の不均衡を深刻化させている。同じく15日発表された公式データによると、第2・四半期の経済成長率は前年同期比4.3%と前期から急激に鈍化し、アナリスト予想を下回った。

ムーディーズ・アナリティクスのエコノミスト、サラ・タン氏は「中国は下半期入りに当たり、より厳しい状況に直面している。内需は依然低調で、外部逆風は強まっている。底堅い輸出は成長の重要な柱を提供してきたが、それだけで経済を支えることはできない」と述べた。

住宅市場は底入れに近づいているとの見方を示すエコノミストがいる一方、消費者信頼感が落ち込んでいるため、より強力な政策支援がなければ低迷は続くと警告する声もある。

今年の住宅価格データでは、1級都市の新築・中古市場ともに緩やかな改善が見られるが、政府が住宅在庫の削減に向けた取り組みを再開したにもかかわらず、地方の中小都市のデベロッパーは販売低迷に苦しみ続けている。

中原地産(センタライン)のアナリスト、張大偉氏は、不動産市場は下半期も幅広い反発ではなく、部分的な強さが一時的に見られる程度にとどまるとの見通しを示した。優良市場と弱い市場の乖離は続きそうだという。

1級都市の6月新築住宅価格は前月比0.1%、中古住宅価格は0.3%それぞれ上昇。一方、2級都市と3級都市は新築・中古市場ともに前月比横ばいだった。

前年同月比では、6月は全ての階層の都市で新築・中古住宅価格が下落を続けたが、1級都市では下落幅が縮小した。

モーニングスターのアナリスト、ジェフ・チャン氏は、7月の政治局会議で大規模な景気刺激策は打ち出されない見通しで、支援策は都市ごとの対策や住宅積立金の有利な調整に引き続き焦点が当てられるだろうと指摘。「政府の現在のアプローチは主にシステミックリスクの防止を目的としており、不動産セクターが今後の経済成長の主要な原動力となる可能性は低い」と述べた。

中国共産党の機関誌は6月に掲載した論文で、家計のバランスシート修復と不動産市場の安定化を求め、「資産価格下落が消費者信頼感に及ぼす負のスパイラル」を防ぐ必要があると訴えた。

地方政府はここ数カ月間、住宅販売の刺激策を打ち出しているが、好調な輸出を背景に景気への大規模な追加刺激策の必要性が低下したため、中央政府は全国規模の主要な住宅市場支援策の発動を控えている。

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