■AI需要を追い風に業績は拡大傾向
古河電工は現在、データセンター関連事業を成長の柱と位置付け、2030年度に営業利益2500億円、営業利益率10%超を目標として掲げています。
足元の業績も極めて好調です。前期(2026年3月期)の営業利益は639億円と会社計画を上回って着地。それに続く今期(2027年3月期)は営業利益950億円(前期比49%増)という、市場予想を大幅に上回る強気な業績予想を発表しています。
6月からは、独自のAIサーバー向け製品である「水冷モジュール」の量産も開始され、新たな収益の種として市場の期待を集めています。
買いやすくなった株価がもたらす期待
古河電工の株価は2025年以降、AI関連株としての評価を受けて大きく上昇しました。今年5月には好決算や強気の業績見通し、株式分割の発表を受けて急伸し、その後は利益確定売りを交えながら推移しています。
もっとも、市場が見ているのは過去の株価ではありません。今後は水冷モジュールの量産効果や光接続部品の需要拡大が計画どおり利益に結び付くかどうかが最大の焦点となるでしょう。四半期決算でその進捗が確認されれば、株価はさらに評価を高める余地もありそうです。
■株式分割で個人投資家の動きも活発に
さらにタイムリーな追い風として見逃せないのが、7月1日に実施された株式分割です。それまでの1株が10株に分割され、株価も大きく下がりました。もちろん、企業のファンダメンタルズ(本質的な価値)そのものは変わりませんが、需給に与える影響は小さくありません。
分割前の株価は、1単元(100株)あたり約300万〜500万円程度に達しており、個人投資家にとって古河電工株は、欲しくても手が出ない「値がさ株」でした。しかし、分割によって最低投資金額が30万〜50万円に下がったのです。