Manya Saini

[9日 ロイター] - モルガン・スタンレーは、世界のM&A(合併・買収)取引額が2026年に過去最高の6.4兆ドルに達すると予想している。株式市場の好調と企業信頼感の回復が案件の増加を促し、2021年の水準を上回る見通しだ。

この予想は、高金利と市場のボラティリティーの影響で経営者が長年様子見を続けた後、世界各国でディールメーキングが幅広く復活していることを示している。

今年前半には中東紛争や人工知能(AI)による破壊的変化への懸念が市場心理を圧迫したものの、ウォール街はそうした懸念をおおむね払拭したもようだ。

モルガン・スタンレーによると、M&Aは第2・四半期に勢いが加速し、公表された案件はソフトウエア、公益、エネルギー、ヘルスケアを中心に前年同期比64%超の急増となった。成約案件も33%超増加した。

トランプ政権下の規制当局が大型案件により前向きな姿勢を示している兆候も企業を後押ししており、積極的な反トラスト法(独占禁止法)執行が取引を頓挫させかねないとの懸念が和らいでいる。

モルガン・スタンレーのアナリストは顧客向けリポートで「2024年大統領選前にわれわれが予想していた通り、水面下では重要な機微もあるものの、トランプ政権はより緩やかな規制体制を追求してきた」とし、「これによりM&Aを取り巻く環境はより建設的なものになった」と指摘した。

同社は地政学的な不確実性が後退するにつれてM&Aの機会が拡大し、企業が事業再編を進めるとともに、プライベートエクイティ(PE)も待機資金を投じるようになると予想している。

モルガン・スタンレーの試算では、オルタナティブ資産運用会社はM&Aに振り向け可能な約4兆3000億ドルの待機資金を保有している。PEが関与するM&A公表案件は第2・四半期に10%超増加した。

同社は、利上げの可能性がM&Aの見通しに対する主要なリスクとして残るものの、現在のM&Aの波はおおむね底堅さを示していると指摘した。

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