人気SFホラー『ストレンジャー・シングス 未知の世界』ではみ出し者の少年少女を活躍させたダファー兄弟が、今度はシニアに脚光を当てた。

キャラクターが高齢化しても、モンスターはちゃんと暗闇に潜んでいる。兄弟が製作総指揮を務めた新作『ザ・ボローズ』(ネットフリックスで配信中)では、理想郷のようなシニア向け住宅地に未知の脅威が迫る。キャストにはアルフレッド・モリーナ、アルフレ・ウッダード、ビル・プルマンにジーナ・デービスらベテラン勢が顔をそろえた。

ネットフリックスドラマ『ザ・ボローズ』予告編

デービスによれば、何より引かれたのは自身が演じるレネーの人物像だという。「レネーは人目を気にせず、ありのままの自分でいる」と、デービスは説明する。「私自身は本当の自分になるまでに、ずいぶん時間がかかった」

考えてみれば、シニア向け住宅地を舞台にSFドラマを作るのは天才的なアイデアだ。

2030年には最後のベビーブーム世代が65歳になり、X世代がすぐ後を追うように退職年齢を迎える。『ザ・ボローズ』が描くような住宅地に移り住む人も多いだろう。

アメリカの人口の実に35%以上を占める人々が現在、高齢者の在り方を再定義しつつあり、意識の変化は彼らが住む場所にも及ぶ。

老後の住まいと聞いて介護施設をイメージする感覚は、急速に薄れている。ゴルフコースや商業施設を備えたシニア向け住宅地がターゲットにするのはアクティブなシニア層、終(つい)の棲家(すみか)に引っ込むというより人生の新たな章に乗り出そうとしている人たちだ。

デービスも、加齢が人の本質を変えるとは考えていない。「ある年齢に達したから変化を感じるわけじゃない。あなたはずっとあなたのまま」

本誌インタビュー映像より
 

年を重ねても挑戦は続く