Yoshifumi Takemoto

[東京 24日 ロイター] - 高市早苗首相は24日、7月に取りまとめる成長戦略について、17の戦略分野で2040年度までに官民で累計370兆円超を投資すると想定していると明らかにした。経済安全保障上、重要な分野には新たな投資枠を設定し要求に上限を設けないと強調。人工知能(AI)など先端分野での投資が日本経済の成長力を底上げするとの見通しも示した。

高市政権は、長年続いてきた過度な緊縮志向や未来への投資不足によるコストカット型経済から成長型経済に移行させるという方針の下、昨年末以来17の戦略分野を特定し、成長戦略を練り上げてきた。

首相は「新たな投資枠は潜在成長率を大きく引き上げる計画にいわゆるシーリングを設けることなく要求できるようにする」「基金の予算措置の期間ルールも見直す」と強調すると同時に、「投資誘発効果が少ない計画、効果が上がっていない施策は大胆に見直す」とも述べた。

首相は「経済安全保障上、重要な分野はつなぎ国債で十分な規模を確保する」とも表明した。

城内実経済財政相は、官民投資に占める官の比率については分野ごとに異なり、現時点でコメントできないとしている。

成長戦略案では、2040年度に200兆円などとした従来の国内投資年間目標に対し、今回は17分野における62の「主要な製品・技術等」に関して、40年度までの15年間の累計投資額の見込みを示した。

AIを使ってロボットなどを自律的に動かすフィジカルAIには40年度までにが10.5兆円、半導体には68兆円投資し、クラウド・データセンター・蓄電池は35年度までに32.7兆円、コンテンツ分野のゲームには33年度までに24.5兆円投資するなどと試算した。

官民投資により、経済成長率が底上げされるとの見通しも示した。技術進歩や生産効率化による経済成長の寄与度を示す全要素生産性(TFP)が31年度までに1.1%ポイント程度、36年度までに1.4%ポイント程度押し上げられると試算した。AI導入は中長期的に0.2%ポイント程度、大規模設備投資が0.1%ポイント程度、それぞれ押し上げ効果があると見込む。

危機管理投資・成長投資については、通常の歳出とは別に新たな投資枠をつくる。このうち、経済安全保障上特に重要な分野の投資については複数年度の財源を確保し、つなぎ国債の発行によって資金調達を可能としたものは債務残高対国内総生産(GDP)比や基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)などの指標とは別枠で管理する。

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