14歳で自ら命を絶ったモリー・ラッセルさん
SNSユーザーで14歳で自ら命を絶ったモリー・ラッセルさんの遺族によって設立された自殺防止・オンライン安全推進団体「モリー・ローズ財団」のアンディ・バロウズCEOはスターマー政権による16歳未満の主要SNS禁止措置に強く反対している。
バロウズ氏によると、オーストラリアで禁止措置導入後も16歳未満の大半が依然としてアカウントを維持しているのは、子どもたちがVPNなどの「裏技」を使っているからではなく、テック企業側が十分な年齢確認を行っていないためだという。
16歳は18歳と異なりクレジットカードが持てないため年齢確認が困難だ。巨大テック企業に対抗できる法執行体制がないままでは禁止措置は有名無実化する。バロウズ氏はオンラインで深刻な被害に遭う子どもの多くは「他人に打ち明けられない」という共通点を持っているという。
「子どもたちの安全より目先の政治状況を意識」
「禁止されているプラットフォームを使っていた」ことが足枷となり、被害に遭った子どもたちが声を上げたり支援を求めたりすることを難しくしてしまう恐れがある。「政府の決断は子どもたちの安全のためというよりも目先の政治状況を意識したものだ」とバロウズ氏は批判する。
キア・スターマー首相や政府高官は当初「オーストラリアのデータを見ても禁止措置の実効性には疑問がある」と導入に後ろ向きだった。年齢確認の責任をOS側に負わせるのか、プラットフォーム側に負わせるのかといった具体策すら政府内で一致していない。
モリー・ローズ財団が求めていたのはSNSの一律禁止ではなく有害なプラットフォーム設計の禁止だ。子どもを依存させ、自傷や摂食障害の有害コンテンツを自動的に推奨してくるアルゴリズムの禁止やユーザーの関心を収益化するための危険な機能の規制が必要だと強調した。