Jリーグの驚異的な成果

長い景気低迷のさなかに生まれた新しいプロリーグは、システムを何回か変更し、観客動員の超低迷期やスポンサーの撤退も乗り越えてきた。昇格・降格がある3部制リーグとして発展し、ヨーロッパのトップリーグに次々とタレントを送り出している。驚異的な成果だ。

12年のロンドン五輪は「インスパイア・ア・ジェネレーション(次世代に息吹を)」をスローガンに開催された。子供たちが五輪を見てスポーツを始め、頂点を目指すようにという期待を込めたのだ。

発想はいいが、イギリスではあまり効果がなかった。それを実現したのがJリーグだ。僕の周りだけでも、恩恵を受けた子供が2人いた。埼玉県の高校で教師をしていた頃、同僚の息子がサッカーに夢中だった。町田多聞というその子は、やがてプロサッカー選手になった。前述の「ジュンイチ」もそうだ。

W杯に初出場した98年フランス大会で日本は3戦全敗に終わったが、W杯での初ゴールは決めた。1点だけだが、ジャマイカ戦で得点した。

その夜、僕は面白い光景を目撃した。東京・目黒駅で酔ったサラリーマンが駅員にジャマイカ戦の結果を尋ねていたのだが、まるでW杯の試合結果を追うのが駅員の仕事の一部だと思っているかのようだった。「やっぱり負けたのか」。男性の顔には、そんな表情が浮かんでいた。

日本はさらに上を目指せる
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