森保一監督は「勝負運」を持った指揮官である。2022年W杯カタール大会のスペイン戦で、ボールがゴールラインを割った後に三笘薫がクロスを上げたように見えたが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の介入で田中碧のゴールが認められた。俗に言う「三笘の1ミリ」だ。ドイツ戦前半には、VARでドイツのゴールが取り消された。森保監督は不思議なツキを持っている印象がある。

ただし、「くじ運」は良くないと言っていいだろう。カタール大会はドイツ、スペインという強豪と同組になり、26年北中米大会でも厳しいグループになった。日本はオランダ、チュニジア、スウェーデンと戦うF組。戦力的に拮抗しており、「隠れ死の組」と呼ぶファンもいるほどだ。

初戦で当たるオランダは、W杯準優勝3回の伝統国。元代表ヨハン・クライフが攻撃的な「トータルフットボール」を確立し、伝統的にサイドに強力なアタッカーがいる。左サイドでその役割を担うのがリバプール所属のコーディ・ガクポだ。身長193センチと大柄だが身のこなしがしなやかで、ドリブルで切れ込んで強烈なシュートを打てる。

右サイドでアタッカーとなるのが、インテルのデンゼル・ダンフリース。守備時は右サイドバックだが、攻撃時には高い位置に上がってパワーで局面を打開する。日本はこの両翼を抑えなければならない。

そしてセットプレーで脅威となるのが、リバプールのフィルジル・ファンダイクだ。身長195センチの屈強なセンターバックで、ヘディングの強さは世界トップクラス。コーナーキックはなるべく与えたくない。オランダ代表にはプレミアリーグでプレーする選手が10人以上いて、戦力的には日本よりも上だ。

ただし、日本にも勝算はある。オランダはパスをつなぐ美学があり、日本のハイプレスがはまりやすい。バルセロナのフレンキー・デヨングは世界トップクラスのボランチだが、自信があるため敵が近くにいてもパスを受けようとする。そこでボールを奪えればビッグチャンスになる。

会場となる米テキサス州ダラスのスタジアムは屋根があり、空調設備がある。日本は暑さの影響を受けずにプレスをかけ続けられるだろう。
 

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スウェーデン代表ギェケレシュはアーセナルのエースストライカー
スウェーデン代表ギェケレシュはアーセナルのエースストライカー SEBASTIAN FREJ/GETTY IMAGES

チュニジア監督には要警戒

第2戦で対戦するチュニジアは不気味な相手だ。今年1月に元フランス代表のサブリ・ラムシが新監督に就任し、どんな戦い方をしてくるかは未知数。ラムシ監督は14年ブラジル大会でコートジボワールを率い、日本に逆転勝利している。当時、ラムシは日本を徹底的に分析し、香川真司の守備に問題があると見抜いてそこを狙ってきた。今回も間違いなく対日本の作戦を練ってくるはずだ。守備を固めてカウンターを狙ってくると思われる。

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【note限定公開記事】【W杯】森保ジャパン、「北中米大会ベスト8」は茨の道

 

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