そうしたコスト急騰の影響は農業サプライチェーン全体に波及し、飼料、加工、流通のコストを押し上げる。最悪の場合、害虫の発生と輸送・燃料コスト高騰が重なって、全米で価格高騰や物流網の逼迫につながる可能性もある。特に、ただでさえ供給ショックに弱い牛肉などのタンパク質製品に及ぼす影響は大きい。
ラセンウジバエは主に動物に寄生するが、ハエがいる場所ではヒトにも寄生することがある。
アメリカ疾病対策センター(CDC)によると、ラセンウジバエのメスは傷口や鼻、耳、口などの開口部に産卵する。
感染した場合、以下のような症状が出る。
- 痛みを伴う傷が急速に悪化
- 感染部位の悪臭
- 傷口の中または周辺に幼虫が見える
- 皮膚の下で何かが動く感覚
幼虫は生きた組織を食い荒らす。従って、すぐに治療しなければ重症化する恐れがある。
保健当局は、アメリカでヒトが感染するリスクは低いとしながらも、ラセンウジバエがいる場所では、特に治療していない傷がある人は感染の可能性があるとして注意を呼びかけている。
ラセンウジバエは数年前から中南米で拡大して北上を続け、6月に入ってテキサス州で症例が確認された。
専門家によると、ハエの移動と感染した動物の移動によって寄生虫が長距離を移動したことで、感染の拡大に拍車がかかった。
テキサス州での症例確認は、アメリカで数十年前に根絶されたラセンウジバエが再燃したことを意味する。周辺の州や隣国のカナダは、20世紀半ばに発動したのと同様の緊急対策に乗り出した。
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