6月3日投開票の韓国統一地方選で呉世勲(オ・セフン)ソウル市長が再選を決めた。予想外の勝利と言っていいだろう。事前の世論調査と当日の出口調査はことごとく、呉の敗北を示唆していた。

開票速報でも劣勢が続き、翌朝7時の時点でも対立候補にリードを許していた。しかし9時30分頃、呉が大逆転により得票率1ポイント未満の僅差で当選したことが発表された。通算5回目の市長当選である。

1990年代に環境弁護士としてテレビでも活躍した呉は、2000年の総選挙に現在の保守政党「国民の力」の前身政党から出馬し、国会議員に当選。清新な改革派政治家として脚光を浴びた。

06年にはソウル市長に初当選。ソウルの景観改善に注力し、都市の建築やインフラの刷新に取り組んだ。

10年の市長選で再選を果たしたが、2期目は波乱に満ちていた。野党主導のソウル市議会が学校給食の全面無料化を決議すると、呉は「バラマキ福祉」だと批判。この問題に関する住民投票で有権者の支持を得られなければ市長を辞職すると表明した。

住民投票は成立要件の投票率に達せず、市議会の決定が実行に移されることになり、呉は自身の発言どおり辞職した。

その後政界を離れていたが、21年に前市長の死去に伴う補欠選挙で当選し、ソウル市長への返り咲きを果たす。翌年には任期満了による市長選に勝利し、4期目を務めていた。

執行部に公然と反旗を翻した