バンスの発言の「根本的な勘違い」
だがカトリック系の雑誌「アメリカ」のサム・ソーヤー編集長は、バンスの発言からは根本的な勘違いが見て取れると指摘する。
「教皇は道徳の問題に専念すべきだと副大統領は言うが、教皇はまさに道徳の問題に取り組んでいる」とソーヤーは本誌に語った。「戦争の正義や、武力行使が正当か道義的かに関する問いは道徳の問題そのものだ。だからこそ教皇は発言した」
バチカンとの衝突は、トランプとカトリック信徒の関係にもひびを入れつつある。ピュー・リサーチセンターによれば、カトリック信徒はアメリカの人口のほぼ5分の1を占める。約半数は共和党支持者か共和党寄りで、大きな政治的影響力を持つ。
それが顕著に表れたのが24年の大統領選挙だ。ABCニュースによれば、トランプはカトリック票の59%を獲得し、39%だった民主党のカマラ・ハリスに圧勝。20年の大統領選でジョー・バイデンがカトリック票の52%を獲得したのに対し、トランプの得票率が47%にとどまったことを思えば大逆転だ。ヒスパニックのカトリック信徒の間での支持拡大が大きな要因だった。
だがせっかく拡大した支持もしぼみつつあるようだ。カトリック信徒のトランプ離れは4月に入る前から明らかになっていた。
3月に行われた世論調査によれば、カトリック信徒のトランプ支持率は48%、不支持率は52%だった。
イラン問題に関し、トランプの対応を支持すると答えた人の割合はさらに低く40%で、支持しない人は60%に上った。武力行使そのものについても55%が支持しないと答えた。
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