韓国ボサノバの最大のヒットソングは?
長い間K-POPの世界をウォッチしてきた者として「韓国ボサノバの最大のヒットソング」だと見ているのが、TWICEの「Alcohol-Free」(2021年)である。米ビルボードのメインチャート〈ビルボード200〉で6位となった彼女たちのアルバム『Taste of Love』のリードトラックで、リリース直後に31地域のiTunesアルバムチャートでトップに輝いた。同曲はヒップホップのテイストも若干あり、典型的なボサノバではないものの、EDMばかりがもてはやされる当時のシーンでは快挙だったのは間違いない。
K-POPアイドルの世界では、「ピュア」「誠実さ」「ポジティブ」といった面をアピールするためのツールとしてボサノバが好んで採用されてきた。しかも聴きごたえのある作品が目立ち、例を挙げればガールズグループ・ELRIS(2017~24年活動/2022年にALICEに改名)の「あなたと私」(2017年)、今をときめくボーイズグループ・Stray Kidsの「Butterflies」(2023年)など佳曲も多い。
本格的なボサノバをやるアーティストも少なからずいる。現在ではナ・ヒギョンが代表的な存在だ。単身でブラジルに渡り、現地の音楽家たちとコラボしてきた女性シンガーソングライターで、奏でるサウンドは本場の香りが濃厚に漂う。ティコ・デ・モラエス(ブラジルのシンガー/ギタリスト)が参加した現時点の最新シングル「Lagoa (feat. Alexander Raichenok, Misael Barros)」(2025年)を筆頭に、彼女のリリース作はいずれもボサノバ特有の美学がたっぷりとしみ込んでいる。
以上のように、ボサノバというジャンルを軸に見ても十分に面白い隣国の音楽シーン。このコラムで紹介したナンバーを中心に、すでに消えてしまったアーティストやインディーズ周辺で地道に活動する実力派なども網羅した、少々マニアックなボサノバのトークイベント『K-POPミーツ・ボサノヴァ』を6月6日(土)夜に新宿・ROCK CAFE LOFT is your roomで開く。もしちょっとでも気になるサウンドがあれば、ぜひとも足を運んでいただきたい。
■K-POP番長プレゼンツ『K-POPミーツ・ボサノヴァ』
6月6日(土)OPEN 18:30 - START 19:00
場所:ROCK CAFE LOFT is your room
住所:東京都新宿区歌舞伎町1-28-5(JR新宿駅徒歩6分、西武新宿駅徒歩2分)
料金:予約 ¥2,000 / 当日 ¥2,200 (+1オーダー制)
司会・進行:まつもとたくお(音楽ライター)
ゲスト:西島浩一郎(博多ボサノヴァ奉行)
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