コロナ禍とロシアによるウクライナ侵攻は、世界のエネルギーと食料の価格を押し上げた。さらに最近の中東情勢の緊迫化は原油市場に影響を与え、物価高騰と金利上昇が続くことで、輸出依存型の韓国経済も大きな打撃を受けた。

そのしわ寄せは真っ先に若者の雇用に及んだ。青年失業が社会問題になって久しい韓国では、足元の景況悪化が拍車をかけ、就職後に返済型学資ローンを返済できない若者が増えている。

韓国には生活困窮に陥った学生を支援する「就職後学資金返済制度」がある。2009年まで実施されていた「学資ローン」は、在学中から返済が義務付けられたことから収入のない学生が返済できない問題が発生した。そこで2010年に「就職後学資返済制度」が導入された。

親の死亡や破産、失業、個人再生、廃業など緊急生活困難者として認定を受けた大学生は韓国奨学財団から授業料と1学期最大200万ウォン(約21万円)の生活費の貸付を受けられる。貸付金は卒業後、収入に応じて返済する。

学資ローンを利用した大学卒業生は就職後、基準所得1898万ウォン(2025年、約200万円)を上回る所得の20%、大学院修了者は25%を返済する。例えば、年間給与4500万ウォン(約480万円)で勤労所得控除後の所得が3300万ウォン(約350万円)なら義務返済額は3300万ウォンから1898万ウォンを差し引いた1402万ウォン(約150万円)の20%または25%で、年2回以内の返済のほか、会社員は給与天引きも選択できる。

義務返済額を上回る金額を自主返済するとローン利息と返済総額が少なくなる一方、失業や廃業、育児休職などで経済活動が中断すると返済猶予が受けられる。

未返済は人数・金額とも過去最高に
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