新卒のインターンは生活費の支払いだけで精一杯
収入があるのに返済できない者も少なくない。新卒者はインターンとして就職、最長3カ月の試用期間を経て採用というケースが一般的だが、パートタイムや2年以内の契約社員も少なくない。韓国では同一人について2年を超えて雇用する場合、正社員採用が義務付けられている。雇用を守る制度だが、むしろ多くの企業はこれを逆手にとって2年ごとに契約職を入れ替えてしまう。
収入が少なく将来の雇用も不安定な非正規職は高騰する家賃や生活費を払うだけで精一杯だ。就職後返済型学資ローンの延滞金上限は5%と民間ローンよりはるかに低く、経済余力がない若者は学費ローンの返済を後に回すことになる。
学費ローンの未返済に関して国会予算政策処は「(滞納が続くと)延滞加算金等で返済がさらに困難になり、信用リスクが高まる状況に陥りかねない」と警鐘を鳴らし、返済基準所得の引き上げや返済率の引き下げなど、低所得若年層の返済負担を軽減する方策の検討を提言している。
給与天引き返済を担う国税庁も延滞を防ぐため返済猶予の活用を促しており、返済猶予の拡大や弾力的な返済手段の整備によって統計上の滞納件数を圧縮することは可能かもしれない。
しかしそれは表面的な数字の改善にすぎない。根本的な問題は、低収入と雇用不安にある。コロナ禍から続く物価高騰、ウクライナ戦争や中東情勢の緊迫化がもたらしたエネルギーコストの上昇が韓国の産業構造にも影響を与え続ける中、若者の就職環境が好転しない限り、学資ローンをめぐる問題の解決は望めないだろう。
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