ケーキを切れない非行少年たち

ケーキの切れない非行少年たち
 著者:宮口幸治
 出版社:新潮社
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「この丸い円をケーキとします。3人で平等に食べられるように切って(線を引いて)ください」

犯罪を起こして少年院に送られる子どもたちは、この問いかけに固まったり、「等分」にならないいびつな線を引いたりする子が多いのだそうです。医療少年院で児童精神科医として勤務していた著者は、この事実に非常に驚きます。

彼らの多くは知的ハンディを抱えており、学力や認知力が低い。ゆえに「犯した罪を反省しなさい」と言っても、そもそも反省する力がなく、自分と向き合ったり被害者の気持ちを想像したりすることができないのです。

軽度の知的障害、境界知能(グレーゾーン)と呼ばれる子どもたちは、本来なら支援が必要な存在ですが、そこから漏れてしまっているのが現実です。

彼らがどのように学校や社会からドロップアウトして、犯罪に手を染めていくのか。彼らから世界はどう見えているのか。本書では著者が出会った少年たちのエピソードを散りばめながら、彼らの実情や必要な支援について訴えていきます。

本書を、彼らの境遇に目を向けるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

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