FIFAはこの一大イベントを過大に売り込んだ?
移民取り締まりや国境で起こり得る困難をめぐる懸念を和らげようとして、インファンティーノは2025年、「アメリカは世界中から訪れる人々を歓迎する」と強調した。
しかし、安全面での保証だけが観戦の障壁になっているわけではない。チケット販売が伸び悩んでいるのは、たとえ集客力の低い試合であっても、極めて高額なチケット価格が一部のファンに観戦を諦めさせているようだ。
英紙『ガーディアン』が2025年12月に行った分析によると、最安値のチケットでさえ、2006~2022年までの平均と比べて約6倍だ。このような状況を受けてサッカーファンの非営利会員団体であるフットボール・サポーターズ・ヨーロッパは3月、FIFAが「独占的地位を乱用し、チケット価格を過剰に高価にしている」と欧州委員会に申し立てた。
最安値のチケットでさえ2022年のカタール大会の数倍高くなっている一方、FIFAの「ダイナミックプライシング」モデルでは、需要に応じて価格が大幅に上昇し得る。
FIFA会長は、アメリカでは「大学の試合」を観るにも数百ドルの価格がつくことがあるとして、チケットが高額になることを正当化。再販業者は常に市場価格に従うものだと述べた。
しかし、FIFAの理屈は、トランプには響かなかったようだ。
先週のニューヨーク・ポストのインタビューで、トランプは6月12日に行われるアメリカ対パラグアイ戦のチケットが1000ドルにまで跳ね上がったことに対してコメントを求められ、次のように回答した。
「正直に言うと、私なら払わない」
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