2027年が勝負?
今後はどうなるのだろうか。一層二分していくという意見、つまり、より過激になる派と、ラジカル右派に分かれる傾向が一層強まるのではないかという意見もあれば、両者の区別はもうできなくなっていくのではないか、という意見もある。
今後、第2のオルバンは欧州に登場しないとは限らないが、少なくとも欧州議会ではしばらくの間、勢いが衰えるかもしれない。オルバンのフィデス党は、欧州議会で現在3位につけている会派(党に相当)「欧州の愛国者」で重要な位置を占めていた。前述のミラノの集会は、この会派の「オルバン再選祝い」として企画されていたものだ(敗北したオルバンは出席しなかった)。
ただ、選挙は各国のものである。選挙で有権者が問うのは、国の内政、特に生活や景気、福祉など、自分の生活に直結したテーマだろう。外国の動静がどの程度の影響を与えるかは、はかりかねる部分がある。
オルバン敗北の影響は、近隣の東欧諸国や旧東ドイツを内包したドイツは別として、少なくとも西欧の有権者には大きく影響を与えるとはあまり思えない。
今後は極右の伸長が確実視される一方で、国によっては極右疲れの現象が見られるとも言われる。
実際、AFP通信とイタリアの報告によれば、ミラノに集まった数千人の群衆はまばらな様子だった。広場を埋め尽くそうと主催者は努力したが、実際には半分ほどしか埋まらず、観光客が集会に関心を示さず自由に散策できていたという。また、3月に行われたフランスの地方選挙では、事前の予想よりは極右と言われる「国民連合」の伸びがなかったと評された。
ただ一つ言えることは、極右はより一層、移民排斥の主張に力を入れていくに違いないということだ。ロシアもアメリカもオルバンもダメで、経済は元々弱く一貫性はない中で、求心力があるのは移民排斥だけだからだ。
勝負は来年である。フランス、イタリア、スペイン、ポーランドといった主要国で選挙が目白押しだ。来年こそが最も決定的な局面となるだろう。