フォードさんが安心しきっていた理由は他にもあった。受けたばかりの健康診断の結果は良好で、血液検査もすべて正常。大腸がんの家族歴もなく、心身ともに健康的な生活を送っていたからだ。それでも、しこりが気になった彼女は、救急外来で自身と同じPAとして働く親友に連絡を取った。
かかりつけ医を受診して紹介状を待つという時間のかかるプロセスを避け、彼女は友人が働く救急外来へ直接向かった。検査を受け、早く答えを出したかったからだ。この決断が、その後の道のりにおいて極めて重要だったと彼女は考えている。
「あの時、行動に移して本当によかった。あれが私の命を救ったのだと思う」と、フォードさんは投稿した動画で語っている。
病院では医師たちは特に異常を見つけられなかった。しこりも確認できず、肝機能を含む血液検査の結果も完全に正常だった。もし別の状況であれば、症状が悪化するまで帰宅を促されていたかもしれないと彼女は振り返る。
しかし、フォードさん本人や、友人の同僚である医療チームが粘り強く訴えたため、CT検査が行われることになった。その後すぐに担当医から、腹部に腫瘍は見当たらないものの、肝臓のいたるところに転移とみられる病変があると告げられた。
すぐに追加の精密検査が行われ、腺がんが確認された。MRIでは腹部にゴルフボール大の腫瘍が見つかり、その後の大腸内視鏡検査によって、原発巣が大腸であることが判明。ステージ4の転移性大腸がんと診断された。
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