<マイクロソフトの共同創業者ポール・アレンが創設した世界最大の航空機型ローンチ・システム、定期運用予定を発表>

米国の宇宙輸送ベンチャー企業「ストラトローンチ・システムズ」は、2018年8月20日、人工衛星を宇宙空間に送り込む4種類の打ち上げ機(ローンチ・ヴィークル)について明らかにするとともに、2020年以降、これらの打ち上げ機の定期運用を開始すると発表した。

「ストラトローンチ・システムズ」は、マイクロソフトの共同創業者ポール・ガートナー・アレン氏が2011年に創設して以来、航空機型ローンチ・システムの開発に取り組んできた。

人工衛星を乗せた"巨大な航空機"が高度3万5000フィート(約1万668メートル)まで飛行し、この"上空の発射台"から打ち上げ機によって人工衛星などを軌道に送り込むのが特徴だ。2017年5月には、翼幅117.3メートル、長さ73メートルという"世界最大の飛行機"が公開され、話題を集めた。

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ストラトローンチ・システムズの大きさを比較 wikipedia

(参考記事)世界最大の飛行機が初披露!空中発射プラットフォームとしてデビューへ

2020年に定期運用を開始予定

「ストラトローンチ・システムズ」の打ち上げ機のうち、最も早い2020年に定期運用を開始するのが、最大370キログラムまでのペイロード(搭載物)に対応する「ペガサス」で、これまでに35回を超える発射実験にも成功している。

このほか、3400キログラムまでに対応し、2022年の発射が予定されている中型打ち上げ機(MLV)や、最大6000キログラムにも耐えうる重量級対応中型打ち上げ機(MLVヘビー)、乗員の輸送を想定した宇宙飛行機(スペース・プレーン)の開発もすすめられている。

親機と、4種類のロケット。左から「ペガサス」「中型打ち上げ機(MLV)」「重量級対応中型打ち上げ機(MLVヘビー)」「乗員の輸送を想定した宇宙飛行機(スペース・プレーン)」(c)stratolaunch

天候の影響を受けやすく、航空交通量などとの調整も必要となる地上のロケット発射場に比べて、「ストラトローンチ・システムズ」の航空機型ローンチ・システムは、これらの外的要因を回避し、より効率的にロケットを打ち上げられるのが利点だ。同社の最高経営責任者(CEO)ジーン・フロイド氏は、「ペイロードが何であろうと、どんな軌道であろうと、航空券を予約するくらい簡単に衛星を宇宙空間に送り込める時代が間もなくやってくる」と自信を示している。

競争優位に懐疑的な見方も