考えが浅い親は「がんばろう」と声をかけてしまう

ここで注意したいのが「がんばろう」という言葉。「がんばろう」と「がんばったね」は、似ているようでまったく違います。

子どもがテストで思うような点数を取れなかったときなど、励ますつもりで「次こそはがんばろう」と声をかけてはいませんか?

子どもとしては自分なりにがんばっていたのに、「がんばろう」と言われてしまうと、「今回はがんばっていなかったと思われているんだ」と感じてガッカリしてしまうかもしれません。

どうか、一時的な結果で評価するのではなく、子どもたちの普段のがんばりを観察し、受け入れてあげてください。努力したことはちゃんと認めてくれる、自分のことをよく見てわかってくれている......そんな安心感や信頼感を周りの大人に対して抱くほど、子どもたちのやる気も高まっていくからです。

ひとつ、忘れられない思い出があります。

私が担当していた会員で、毎回ていねいに赤ペンに取り組んでくれていた子どもがいました。そのがんばりに花まるやメッセージで応えていたところ、答案のおたよりコーナーにお気に入りのシールを貼ってくれたり、「赤ペン先生大大大好き!」「勉強、超楽しい!」と書いてくれるようになったりと、とてもいい信頼関係が築けていたのです。

ところがあるとき、私がやむをえない事情でお休みをとった間に、その子からの答案が届き、代わりの先生が対応したことがありました。すると次の答案に「このまえ、なんでさむら先生じゃなかったの? やる気なくした~」と書き込みがあったのです。

頭ではわかっていたものの、子どもたちにとっては「ずっと見守り続けてくれている存在」が大切なのだと痛感した出来事でした。

子どもたちは、勉強ができるようになりたいという以上に、自分を見守ってくれている人に認めてほしい、喜んでほしいという思いで勉強をがんばっています。その思いをしっかり受け止めてあげてください。

(本記事は、佐村俊恵著・ベネッセ「進研ゼミ」監修『57年間、9200万人の子どもを励まし続けた 赤ペン先生のほめ方』をもとに作成しました。)

newsweekjp20260327013231.jpg佐村俊恵『57年間、9200万人の子どもを励まし続けた 赤ペン先生のほめ方く』(ダイヤモンド社)(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

※当記事は「DIAMOND online」からの転載記事です。元記事はこちら
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