大衆は組織化されていない
アジジはさらに、「パーレビはまもなくイラン人に『体制打倒の完遂』ために街頭に出るよう呼びかけると言っている。しかし、組織化されていない大衆がどのように体制を打倒できると考えているのかは不明だ」と疑問を隠さない。
「国家と指導部が破壊され、そこに生じた空白をパーレビ自身が埋めることを期待しているのかもしれない。しかし、仮にそうなったとしても、パーレビが権力を握る展開は想像しがたい。イランで権力を掌握できる可能性は極めて低いだろう」
アジジは、イラン反体制勢力の中で「ある程度の組織力」を持つのはイラン国民抵抗評議会と一部のクルド系勢力のみだとしつつも、いずれも「代替できるほどの実行力を備えていない」と指摘する。
一方、イラン政府内部にも権力の集中を図る利害関係者が存在するが、アジジによれば、その動きは外国の支援による権力奪取ではなく、体制内部での政治的駆け引きとして現れる可能性が高い。
「しかし、クーデターのような手段ではなく、憲法の枠内で、比較的秩序だった手続きを通じて権力の座に就く可能性が高い」
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