カラカスのバイクタクシー運転手フリオ・ブランコさん(34)は、信頼できる顧客からは、銀行振り込みでの支払いも受け付けることにしたと話す。単純に、出回っている現金が足りないためだという。

「支払いは食料でもらった方がありがたい」と、カラカス西部の貧しい地区で客待ちをしながらブランコさんは言った。「生きるために、食べ物と引き換えに仕事をするよ」

12万4000人が暮らすカラカス丘陵部のラベガ地区では、アルフレド・シルバさんが、100万ボリバルで散髪を請け負っている。闇レートで30セント(33円)ほどだ。

支払いは銀行振り込みや食料で受け取っているが、時には客を近くの肉屋に連れて行き、散髪代と同程度の食品を買ってもらうこともあるという。

前出の町リオチコでは、マルビン・グアラマトさんが、食用油やパスタ、伝統的薄焼きパン「アレパ」の原料であるトウモロコシ粉を車に一杯積んでラグーンにやってきた。

魚と交換しようと、漁師が車の周りに一斉に集まり、ちょっとした騒ぎとなった。漁師の1人、レイナルド・アルマスさんは、村で待つ家族のために食料を手に入れたと、満足げだ。

時には捕った魚を、まったく交換できないこともあるという。

「5時間待っても何も交換できず、魚を全部家に持ち帰らないといけなくなることが時々ある」と、アルマスさんは話した。

(翻訳:山口香子、編集:下郡美紀)

Andreina Aponte

[リオチコ(ベネズエラ) 5日 Reuters]

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